第2節の引き分け、第3節の黒星以外は、
すべて勝利を収めてきた大垣FCコーガンズ。
今日の【セラヴィ】との一戦に勝利すれば、
東海4県の各県リーグ1・2位で争う『東海リーグ参入決定戦』への
進出が決まるということで、いやが上にも、力が入る。

そして、今日は、西濃運輸、FC岐阜と、
幾多のチームを渡り歩いてきた『地獄の番犬』MF7橋本哲也が、
現役生活に別れを告げるメモリアルマッチ。

過去最大の観客を前に、
チームとして勝利はもちろん、男の花道を飾るためにも、
無様な試合は見せられない。
春から続いた、長く、険しい6ヶ月間の戦い。
そして、西濃サッカーを支えた、ひとりの男の最終章。

それぞれの思いを胸に、戦士はフィールドへと向かう。
強風が吹き荒れる大垣サッカーの聖地・浅中は、
自滅とも言うべき結果を招いた養老クラブ戦を彷彿とさせる。
しかし、今日、円陣を組むコーガンズイレブンには、
苦難を共に戦い続けた仲間との信頼をベースに、
比較にならないほどの成長を遂げた男たちの姿がみられた。

序盤、風上から攻めるコーガンズ。
左サイド、MF8小寺享治からの展開、

そして、右サイドMF14古畑幸丸など、

2列目に位置するサイドアタッカーの飛び出しが
効果的に決まり、攻撃のペースを握る。
しかし、サイドからの攻撃も、
クロス精度が定まらず、決定的なチャンスには至らない。
さらに、幾度となく献上されたコーナーキックの好機も、
フィニッシュは枠を捉えず、
得点を奪えないもどかしさが募る。
立ち上がりから試合中盤まで、
何度となく繰り返されるサイドアタック。
しかし、仕掛けども仕掛けども、
シュートチャンスまではたどり着けないコーガンズ。
その不穏な空気を解きほぐしたのが、
それまで堅く安定した守備をみせていたディフェンス陣だった。
時より、サイドを突くオーバーラップを仕掛け、
攻撃にアクセントを加え始めると、
それが功を奏し、手薄気味の両サイドを制圧。
前線にさらなる枚数を送り込み、
重厚な攻撃を仕掛けるのに成功したコーガンズは、
急速に相手ゴールへと襲い掛かり始める。
すると、前半37分。
待ちに待った先制点が生まれる。
右サイドを駆け上がったDF17森信浩のオーバーラップから、
13加藤祐次郎と繋ぎ、中央で待つFW6加藤浩邦へ。

ゴール前で無類の勝負強さを誇る加藤は、
冷静に右足を振り抜き、ゴールネットを揺らす!!
強風によるクロス精度の悪さを、重厚な連動性で補い、
ゴールへと結びつけた大垣FCコーガンズ。

43分には、同じく右サイドDF17森信浩から出されたボールを、
FW24西脇良平がボールキープ後、反転してシュート!!
これがゴールに吸い込まれ、2-0とセラヴィを突き放す!!!
シンプルな攻めを意識したにもかかわらず、
不用意な横パスを狙いすぎて、苦しんだ前半。
得点を取ったシーンはどちらも、
サイドから中央、そしてシュートと、
縦と横を巧く交差させた、素早い攻撃パターンだった。
2点取っているとはいえ、決して満足いく試合内容ではない。
緩急に富んだ攻撃で、中央を固める相手の守備陣を散らし、
大量得点を積み重ねることができるか。
そして、詰め掛けたサポーターが待ち望む
MF7橋本哲也のラストダンスが見られるか。
ドラマが待つ、後半が始まった。
